山歩きとそこで出会う花たちへの思い


by minoru_mogi
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

<   2006年 01月 ( 4 )   > この月の画像一覧

1月27日(金)に友人達が薦める、小田急線の新松田からバスで入る矢倉岳に友人と出掛けた。朝7時に家を出る時はマイナスの4度で、暮れに出掛けた伊豆が岳の時より寒い朝であった。駅より箱根登山バスにて30分程で矢倉沢へ。 山あいのみかんと茶畑の中をゆっくりと登ってゆくと、冬の日差しの日溜りの暖かさで汗が出てくる。中腹までくると1週間前の雪がかなり残っている。この山は杉林の下にはアオキのつややかな緑の葉と、その実が赤く輝いている。これ程アオキの密度が多い山は今までに見たことが無い。d0059661_21372137.jpg
雪が増えてきた中を登ると、熊の爪あとが高さ1.8メートルくらいの高さまで付いている木に出会った。この秋の傷と思える古さである。そうそう、ここは金太郎の足柄山の山体の中である。
正午丁度に山頂に着くと、そこには10名くらいの先客がのんびりと腰を下ろして休んでいる。

d0059661_21392777.jpg

雪は20センチ位有り、ススキの原から富士小山の富士スピードウエイのずっと上に富士山がポッカリと浮かんでいる。(画像で見えますか)南には金時山と明神岳の尾根が長く連なって見えている。視界は満点である。下りは軽アイゼンを着けて杉林の中を坦々と下る。途中でイノシシと思える明瞭な獣道が麓に向かってあり、山麓の農家では被害が多そうである。地蔵堂のバス停では1時間バスが無く、やっと15時のバスに乗り新松田へ。ここでも一寸の差で急行に乗り遅れはしたが、明るい内に家に戻れた。冬の山とは思えない暖かな山行きであった。
[PR]
by minoru_mogi | 2006-01-27 21:40 | 歩いた山 | Trackback | Comments(0)
今年の冬の寒さでは、なかなか山登りに出掛けようという気持ちが湧いてこないのも止むをえないものと自分を慰めてd0059661_21451368.jpgいます。今のシーズンでは野山で花を見るのは無理なので、先週は上野の寛永寺東照宮で冬牡丹を観賞してきました。このようなみずみずしい花がどうして今咲くのか不思議でなりません。
その庭園の中にロウバイ(蝋梅)が咲いており、この匂いが山に咲き誇っている秩父の宝登山を思い出しました。
先年の2月半ば、長瀞駅より歩いて直ぐの大きな鳥居がある宝登山神社に行くと、沢山の観光バスが停まっていたものです。山の南面を登るので暖かな陽射しを背に受けて歩くのは、大変のんびりとした気分です。その登山道は多くの人が歩くとみえ、林下にむやみと拡がって続いています。山頂まではあまり視界には恵まれません。

d0059661_1814697.jpg

山頂にある神社に着くとそのすぐ隣に広いロウバイの林が良く手入れされて広がり、薄黄色の花と甘い芳香が漂います。周りには多くの観光客と写真目的のカメラマンが沢山おり、山の風情を楽しみたい登山者は場違いの雰囲気です。ケーブル山頂駅がそこまで来ているのでは無理からぬことです。
でも、そこからの視界は以前登った美の山や、武甲、肩幅の張った両神山が十分に目を楽しませてくれます。山頂を避けて少し山道を下りて、草原で昼休みとしました。
下りは山道を下りましたが、途中で道を間違い、この時は1時間ほど時間を無駄にしました。
長瀞駅まで来て、電車時間に余裕があるので河原の石畳に出てみました。実は小学校の6年の遠足でここを訪ねたことがあるのです。寒い11月の日で雨がぽつぽつ降っていたのを思い出し、おみやげと、それを買ったお店もおおよそ覚えていました。子供の時の経験は実に良く覚えているのに驚くと共に、最近のことを直ぐ思い出せなくなる落差を思い、それからの長き時間を実感した次第です。
[PR]
by minoru_mogi | 2006-01-20 21:48 | 歩いた山 | Trackback | Comments(0)
 冬の低山を歩いていると、落葉樹の林の中にコゲラの姿を見かけることがある。キツツキの仲間では一番目に触れる機会が多く、木を叩くドラミングの「トロロロ・・・」の音を聞いた方は多いと思われる。同じような環境に木の幹の上をチョコチョコと動き回る、小型でスズメ大の
キバシリがいるが、なかなか見つけにくい。
d0059661_2295376.jpg
この鳥はクヌギなどの樹を回りながら昆虫等を探しており、樹皮の上を走るが如くに動き回る姿より「木走」との名を得たようである。
 八王子の我が家の近くには大学の広大な敷地や、公園、寺域には人が入らないクヌギ林がまだ広く存在する。その様な訳で色々な野鳥が庭に遊びに来る。一度このキバシリが庭に現れて柘植の木に取り付いていた。
 図鑑を見てみると、この鳥の英語名はTree creeper とある。日本語では「走る」と表現しているが、英語ではCreeper「這いずり回る者」との表現が実に良く似合い、その名付けの発想の偶然さにナルホドと感心した。
冬の季節には野鳥が山から下りてきており、ルリビタキなどは冬だけ会える美しい鳥である。
[PR]
by minoru_mogi | 2006-01-13 22:10 | 動物・昆虫・その他 | Trackback | Comments(0)
 独身の頃のことであり、かなり昔に実際に経験した事である。
毎年、仕事が暇になる1月末に会社の仲間とスキーに出掛けたものだ。その時は8人くらいで男女半々の若さあふれるメンバーで新宿より夜行列車で白馬山麓のスキー場へと向かった。
下車駅は信濃森上、そこからバスで落倉の集落で降りた。大学の山荘を借り切って自炊での4日間である。夏道では小屋までは15分くらいであるが、雪は深く膝上10センチはある。そのうえ食料で重い大型キスリングにスキーも担いでいる。踏み跡はあまりなく、先頭を歩く人はラッセルで50メートルも行かずに交代をしないと息が続かない。歩き出して15分くらいすると大学山岳部と思える15人位のグループが追いついてきたので、道を譲りその踏み跡の歩きやすくなったところを歩くことにして1時間近くで小屋へと到着した。前に進んでいったグループは、まだ100mくらい先の声をかければ届く程のところを遅々として登ってゆく。
 小屋に入ろうと扉の金具に素手で触ると金具に吸い付いてしまった。慌てて息を吹きかけて外した。小屋の中の水は出しっ放しとなっていたが、やっとチョロチョロと流れているだけだ。風呂を覗くと氷の塊が表面を盛り上げて固まっている。コークスのストーブを煙に咽ながら焚きつけて暖かくなってくる。炊事はプロパンガスのコンロで安心して食事の支度ができた。
翌日からは朝1番にゲレンデのスロープを皆がスキーを装着して、横一列に並び雪の圧雪をする。最初の1時間はこれが仕事で、やっと70mくらいのゲレンデとなる。そこでボーゲンとステップターンの練習が始まるのであった。
d0059661_22364178.jpg

      (白馬の山荘からのみねたかの夕映え パステル画
 帰る日となり、3時半頃小屋を閉めてスキーで山道を何度も転倒しながらバス停の道まで出た。その日の最後のバスの時間である。ふと、そこで山小屋の鍵を忘れてきたことに気づいた。
ザックは他の人と一緒に先に駅まで運んでもらい、私一人で山小屋へ戻り鍵を取って来ることになった。往復で1時間ほどかかりやっと車道まで出た。冬の日はとっくに暮れて、粉雪が横殴りに舞っている。バスはもう無い。バス道がぼんやり見える電柱の滲んだ明かりを頼りにバス道のカーブをスキーで下る。
あと300mくらいで集落がある所まで来ると、その先に神社の深い杉の森を抜けるところがあった。疲れてはいたが一気に滑り続けた。
 ふと、後ろからトラックらしいエンジンの音が聞こえてきた。少しすると音が大きくなりヘッドライトの光が私を照らして前には影が映る。これでこのトラックに乗せてもらえると、そのラッキーを思い後ろを振り返った。
そこにはトラックも何も無い、ただの闇があるだけであった。体がガタガタ震えた。あとは夢中でスキーを飛ばして鍵を返しに寄る山案内人の家に行った。暖かいお茶を出されてやっと人心地がついた。帰る車中でもこの体験は誰にも話すことは出来なかった。最近やっと話し出したことである。
[PR]
by minoru_mogi | 2006-01-05 22:41 | 随想 | Trackback | Comments(0)