山歩きとそこで出会う花たちへの思い


by minoru_mogi
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<   2005年 09月 ( 7 )   > この月の画像一覧

秋のお彼岸の頃、日光白根山(2577m)に友人と二人で出掛けた。バス終点の湯元から金精峠へと向かう途中、林の中でキノコを採っている地元の人に出会った。「何が採れるのですか」と声を掛けて、採っている食用キノコを見せてもらい、何処にあるのかを教えてもらった。
林の中を見つけてみると、針葉樹の根元に白いキノコが沢山ある。すぐに食べるに十分な量が採れた。
その日はテントを峠上の山道の直ぐ近くに設営した。水は菅沼側に20分ほど下り、小さな沢でキャンバスバケツに一杯取ってきた。夕食は缶詰とキノコのスープのしゃれた献立とした。コッフェルにキノコをいれ、持参した固形スープの素を入れ煮立て出来上がった。
夕食はテントの中で、カンテラの薄暗い下で食る。スープのキノコは歯触りもよく美味い。
食べ終わり「おいしかったなあ」と二人とも満足した。
ふと、スープを作ったコッフェルの底を見ると、そこには1センチくらいの白い虫が10匹くらい沈んでいる。キノコに付いていた虫が熱くなり出てきて死んだのであろう。今更どうすることも出来ないが、何となく胃が変な感じがした。
 翌日は白根山に登ったが、視界はあまり良くなかった。山頂近くの岩には、10センチ位のつららが出来ており口に入れた、火照った体には美味しかった。
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峠よりの下りで、大きな枯れ木に沢山の茶色の、昨日教わったキノコが上の方まで、びっしりと生えているではないか。友人が木に登りバラバラと落とし始めた。土産には十分な量が直ぐ採れたが、まだ沢山ある。たまたま通りかかった男女4人連れの登山者に声を掛けて落としたものを拾い持ち帰る様にと言ったら、喜んで拾い集めていた。
湯元に戻り、土産屋の店先を見ると、このキノコが沢山売られている。そのキノコの名前を知りたいと調べていたが、最近このキノコと推定出来るものを展示会で見つけた。
ナラタケモドキである。
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by minoru_mogi | 2005-09-27 14:47 | 動物・昆虫・その他 | Trackback | Comments(0)
台風が過ぎ去った日、快晴で大陸高気圧が一気に日本列島に張り出してくると、東京の街中にも赤トンボがいっせいに飛び交い出す。
d0059661_1537897.jpgトンボは夏を代表する昆虫であり、平野の水辺で羽化するのは6月頃である。この頃翅の色が薄茶の小型のトンボを目にすることがある。しかし、暑くなるとシオカラトンボ・ムギワラトンボ・オニヤンマ等は見るものの、この小型のトンボは居なくなってしまう。彼らは暑さを嫌って山の高原に避暑に出掛けたのである。7・8月に高原の1300~1800mくらいの開けた草原では、無数の赤トンボが飛んでいるのを目にする。
早朝は朝露で翅が濡れているので、笹や花の上で日に当たるのを待って、体が暖かくなり翅が乾くと舞い上がり、昆虫を捕食する。
平野で発生する彼らはどの様にして高い山へ移動するのであろうか。あの単眼で高く飛び、山を見つけてそちらを目指し飛行するのか不思議でならない。いろいろとトンボに関する書物を見ても、その移動の経路や、何日くらいかけて移るかは書かれたものを見たことが無い。
私の推論では、多分、川に沿い遡ってゆくのではと思っている。それは奥多摩の渓流の川原には7月初めに赤トンボが沢山いるのを見るからである。
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秋、マンジュシャゲやコスモスが咲く頃に、近くで輪舞する赤トンボを見ると、涼しい夏を過ごして平原の良い季節の到来とともに、避暑より帰り、それを知らせに来たようである。
また、赤トンボと一口に言うが、分類上は多くの種類を代表していう言葉である。
写真は「ネキトンボ」(翅の根元が黄色いので付いた名前)である。
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by minoru_mogi | 2005-09-23 15:41 | 動物・昆虫・その他 | Trackback | Comments(0)
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              「蓮華岳山頂からの朝の槍・穂高
今年の夏は友人と八ヶ岳登山を計画していたが、2度とも台風が来て中止せざるを得ず、何とも消化不良の夏であった。そして他の友人から送られてきた素晴らしい山の姿に慰められている。 山での台風の思い出は何度かあるが、テントでの幕営の時は大変つらい思いをしたものである。
日光の女峰山を目指したその時は、台風が日本の南方にあって日本列島に向かっているとラジオが報じていたのは知っていた。日光の駅を降りて歩き、霧降の滝を見ているとき、ポツリポツリと大粒の雨粒が落ちてきた。しかし、雲は早いが、まだ雲は厚くなく明るさも心配ない状態である。登山道を登り沢が近くにある傾斜地に早々とテントを張り、雨に備えて溝も深めに掘った。
その頃から南風が出てきて、雨もかなり降り始めた。炊事の焚き火は針葉樹の枯れ枝なので、少しくらいの雨では消えることなく、飯盒のご飯は炊き上がった。
夕方になると雨風は更に強くなり、テントの外には出られる状態ではない。テントの中で夕食を済ませた頃より、風がビュウビュウとうなり出し、雨はフライシートのないテントの布から水がポタリ、ポタリと滲み落ちる。近くの沢がゴウゴウとわめき出した。夜が進むにつれて風雨は更に強さを増してきた。
その時、「バシッ」と音がしてテントの支持ロープが切れたことが分かった。2人が慌てて雨の外に出てロープを繋ぎ直す。昼の設営の時には強風を考えてペグは深く打ち込み、その上には大きな石を置いていた。皆で荒天の中ランタンを点けて事態に備えていたが、ロープの切れる音を聞くたびに、交代でびしょぬれになり結び直してくる。その様な事が何度かあったが、寝ない訳にもゆかない。そこで、煽られそうなテントの支柱2本を、1本づつ2人で支え、他の3人は寝て、1時間交代で替わることにした。夜が明けるまでに5・6本のロープが切れていた。
翌朝目が覚めると、グランドシーツ片端には水が溜まり、シュラフもひどく濡れてしまっていた。風はほぼ治まり青空も覗き出した。さて、何か食べねばと、昨日炊いた飯盒を開けると、ご飯が少し糸を引く。台風の熱い気温で腐り始めたようである。しかし、他に加工しないで食べられるものは生卵数個しかない。ままよ、とばかり、その糸を引くご飯に卵を入れて皆で食べた。幸いにも誰も腹も下さず、食あたりもなかった。
早々に引き返すべく、濡れたテントを畳むが実に重い。下山の山道は小さな沢と化しており、水深20センチ以上もありザーザーと流れている。一年前に注文で作った登山靴も、その水の中を歩かざるを得なかった。日光駅に戻り、駅前で食べたラーメンの何と美味であったことか。お蔭で、登山靴は鉄のムガーやクリンカーの鋲が腐り、半年後には鋲が抜けてしまい、オジャンになった。これには大変ガッカリしたものである。
トップの写真は白井氏が撮って送ってくれた、「蓮華岳山頂からの朝の槍・穂高」である。
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by minoru_mogi | 2005-09-19 09:51 | 随想 | Trackback | Comments(0)

森の宝石  (No30)

この夏は天候に恵まれず、山歩きは3度も中止となった。
9月の11日に足慣らしの目的で武蔵五日市より市道山へ出掛けた。笹平バス停より林道を沢沿いに歩いてゆくと間もなく沢の下のほうに小さな橋があり、対岸に人家が見えた。
そのまま林道を進むと川岸の岩にはイワタバコが沢山着生しており、その花の頃には相当に見事であろうと思える。
林道の水溜りに大型蝶が舞っているのが見えた。黒色のアゲハが水溜りで水を吸っていたのである。その翅は青緑色に輝いており、暗い山道の中に宝石が輝くばかりである。
 山で見る蝶では、オオムラサキ・クジャクチョウ・アサギマダラなどの美しいものがあるが,これ程に美しい蝶は初めて見た。ミヤマカラスアゲハである。
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同行の友人が丁度翅を拡げた姿をデジカメに上手く納めてくれた。
しかし、この山行きは案内の表示板を見落として林道に迷い込み、目的地には行けず、バス停に戻ると、バスは日中の3時間も運行が無い。50分ほど小雨の降り出した車道を本宿に歩いた。幸いに藤原からのバスが直ぐに来て早々と帰宅の途に就いた。この日の収穫はこの蝶に会えたことである。
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by minoru_mogi | 2005-09-15 22:12 | 動物・昆虫・その他 | Trackback | Comments(0)
ある年の8月24日に瑞牆山へ一人で出掛けた。今考えると何と暑いこんな時に出掛けたかと思うが、やはり若さに溢れていたのであろう。金山平の金山山荘に泊まり、朝ゆっくりと登りだした。丁度、その頃、林道の工事が進行していたが、瑞牆山荘まではまだ達していなかった。
樹林帯の中を歩き、沢で冷たい水で顔を洗い、水筒の水を補給して最後の樹林帯の中を進んだ。d0059661_16501974.jpgと、その時、登山道の近くに大きなキノコが見える。笠は直径16・7センチくらい、石突きは20センチにも近い大きく開いたキノコである。
私は以前、マツタケ山で所有者の赤松の森で、その所有者に案内してもらい、一緒に30本近くを採ったことがあり、マツタケの生えている環境と姿を良く知っていた。そこで、一応手に取ってみると、何となく匂いはマツタケである。笠の裏を見ると、マツタケそのものである。周りを見回すが赤松などは1本も生えておらず、栂などの針葉樹ばかりである。
どうしたものか迷ったが、一応新聞紙に包んでザックに入れて登りだした。山頂に近づく頃になるとゴロゴロと雷鳴が鳴り出した。霧が広がり出して雲がだんだん黒さを増してきた。山頂の岩まで到達したが、長居は危険と思い、直ぐに踵を返して下山に向かった。
今朝出発した金山山荘に立ち寄り、宿の小父さんに聞いた。「このキノコを採ってきたけど、これはマツタケだろうか」と。すると「良く採ってきたなあ、これはマツタケだよ」と言う。
「でも、周りには赤松は全くなかつた」と聞くと、「シラビソやツガにもまれに生えることがあるのだ」との答である。帰宅して図鑑を調べてみると、確かにその様に記述されている。
このキノコは少し虫が食べており、開きすぎていて匂いはあまり無かったが、マツタケご飯を炊いてもらい食べた。
その後、山中で栂やシラビソがあると根周りを見てみるが、一度もキノコが生えているところに出会う機会はないのが残念である。
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by minoru_mogi | 2005-09-12 16:51 | 動物・昆虫・その他 | Trackback(1) | Comments(1)
白馬岳と朝日岳の登山口である蓮華温泉には、今は立派な蓮華温泉ロッジが建っている。
しかし、ずっと前の蓮華温泉はつつましやかな小屋であった。
白馬岳を目指したその時は、早めに宿に到着したので、薄暗い内湯を敬遠して宿の上のほうにある露天風呂に入ることにした。現在は4つの露天風呂があるそうだが、さて、どの露天風呂に向かったのかは今となっては判然としない。
あの時はその湯の周りに行くと、脱衣所も何も無い。ただ周りに漬物石大のごつごつした石が積まれている。湯に手を入れてみると熱くてとても入れる温度ではない。もちろん、近くに水など全く来てはいない。(今はもちろん改善されているのであろう)
急いで小屋に戻り「小父さん、露天風呂は熱くてとても入れないよ」と言うと、ごく自然に答えてくれた。「温泉の周りに石が有ったろう、あれを投げ入れて冷ますのだよ」と。
成る程、この1500m近い標高では石の温度はかなり冷たい。
独りで石を投げ込み、入れる温度にしてやっと入ると、熱い体に涼しい風が顔を撫でる。おそらく45度以上はあったと考えられる。
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 ところが、対照的なぬるい湯にも出会った。9月中旬に佐久側より八ヶ岳の夏沢峠へと向かった。
そして途中の本沢温泉の小屋に泊まった。200名収容可能の小屋も、宿泊者は私ともう一人の若者の2人のみであった。小屋の人が「今日は発電機は回しません、ランプになります」と言う。私にとっては願ったりである。「その代わり、ドブロクかビールのどちらか好きなものを夕食に付けます」と言う。多分、ランプで暗いのでその事のお詫びの意味でお酒がサービスされるらしい。
露天風呂に行こうとすると、「外の風呂はちょっと寒くて無理です」と言われた。仕方なく、何段もの階段を降りて内風呂に向かった。ランプの明かりの下で湯船に入るとかなりぬるい温度である。中で体を動かさないと何とか耐えられるが、体を動かすと寒く感じる湯温である。動きがとれず、そのまま小一時間も入っていたが、最後に決心して湯から上がった。
体がぶるぶると震えた。直ぐ食事となり、ビールを飲んだが体はいっこうに温かくなってはこない。食後急いで部屋に戻り布団に潜り込んだ。 
源泉の温度は42度と書かれていたが、多分湯船の温度は37度くらいであったろう。
今回、最近の本を見てみると源泉は60度となっている。ボーリングをして高温の温泉となり、私の思いをする人はもう無いのかもしれない。(画像は白馬岳のオヤマリンドウで寺田氏のものである)
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by minoru_mogi | 2005-09-07 22:31 | 随想 | Trackback | Comments(0)
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朝晩やっと涼しくなつてくると、山の高原を青空の下、マツムシソウの咲き誇る草原の中を歩きたくなる。秋風に揺れて、頭頂に沢山の淡い青紫色の花を咲かせるこの花は、周りにワレモコウでも咲いていると更に引き立つ。
霧が峰や、車山、高ボッチ、八子ヶ峰は私の好んで歩くマツムシソウの生息地であり、その原の岩の上で憩う時間は至福の一時である。
この花が時として突然変異で白花のものに出会うことがある。普通は殆ど見ることは出来ないものであるが、本来の紫色の花の中にかなりの割合で見ることが出来る山道がある。
蓼科山の登山ルートの一つ、大河原峠から親湯に降るルートで、天祥寺平付近にそれらは咲いている。その草原の山道の両側にかなりの割合でこの白花が散見されるのである。8月末から9月半ばがその適期である。d0059661_22582137.jpg

 また、同じ季節に近くの双子池の小屋付近から、雄池の対岸を見ると水辺が紫色に見える。何の花が有るのかと池畔の岩を渡って行くと、それはトリカブトの大きな株が群れて咲いていた。その濃い紫色は水面に映り実に見事であった。その中に真白なトリカブトが一株咲いていた。この辺は突然変異の植物が多いのかと、偶然の重なりに自然をみた。
今年もこれから歩いてみたいコースである。
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by minoru_mogi | 2005-09-01 23:00 | 山の花 | Trackback | Comments(0)