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山歩きとそこで出会う花たちへの思い


by minoru_mogi
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にっくきヒヨドリ (No 109)

 今年も親戚のリンゴ農家に果実摘み取りのお手伝いに信州へと出掛けた。台風などの影響も少なく、今年は枝の実の数は多そうであった。
にっくきヒヨドリ (No 109)_d0059661_21425677.jpg

晴れた朝、果樹や葉っぱの水が乾いてから作業に入る。重い鉄の脚立で高さ4メートルくらいまでの実を採らねばならない。やや不安定な脚立に登り、手を伸ばして採るが、大きな良い実が取れたと思い、籠に入れる前に見ると、裏側が無残にも鳥につつかれており、廃棄するものが沢山出る。また、大きな美味しそうに完熟したものばかり食べられている。
              (鳥につつかれたリンゴ)
にっくきヒヨドリ (No 109)_d0059661_21443152.jpg
しかも、我々4人で採っている傍で、ヒヨドリが来てヒユーヒユーと鳴いて食べているのである。殆どがヒヨドリであるが、時にはカラスの群れが来ることすらある。
鳥の立場からみると、よそ者が自分達の縄張りに侵入したと思っているのかもしれない。
鳥以外にも芯食い虫が2ミリくらいの穴をあけているものもあり、カメムシが果実の小さいうちに噛んだものは表面に凹凸が出来て商品としては通用しない。せいぜいジュースに加工される。多くの実が木の根元に廃棄されていく。それらを選果する農家の人にとってはやりきれない思いであろうと思われ、農業の大変さが理解出来た。
 折しもテレビでは出来すぎた大根をトラクターで潰している光景が放映されていた。日本の農業の今後は多難である。
by minoru_mogi | 2006-11-24 21:49 | 随想 | Trackback | Comments(0)