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山歩きとそこで出会う花たちへの思い


by minoru_mogi
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クリンソウ(九輪草)の突然変異 (No75)

今の時季は標高1000~1500mの山の沢沿いや湿地ではクリンソウの群落が見事なことであろう。数年前に日本では珍しい高山植物園を六甲山の山頂付近に訪ねた。そこには実に美しいクリンソウの群落が広がっていた。クリンソウは普通の桜草色のものと、朱赤系のもの、それに白の3色を見ることが出来る。我が家ではこの3種を植えていたが、現在は白の数十株だけとなり、他の色は絶えてしまった。
 クリンソウ(九輪草)の突然変異 (No75)_d0059661_2212484.jpg
ところが、この3年、特に昨年はこの写真のような白赤のしぼりの花が数株咲いている。しかし、今年は1株だけになってしまった。多分、これは突然変異の種と思えるが、まだその色の形質が固定化していないので、出たり出なかったりするものと考えられる。
 私がまだ高校生の頃、育成していた宿根フロックスの対生の葉が、1茎だけ3葉の輪生が出て、その形質変化を町の植物同好会の会誌に発表した。しかし、残念ながら翌年にはその形質の茎は発生しなかった。形質の固定化がなかった故であろう。
植物や果物の改良はこの様な突然変異の固定化が成功して改良品種となってゆくのである。
by minoru_mogi | 2006-05-17 22:13 | 栽培山野草 | Trackback | Comments(0)